弁護士に慰謝料請求の代理人になってもらったが、現実の支払いがあまりにも遅い。

弁護士34

専門家である弁護士に依頼したが、慰謝料が支払われるのがあまりにも遅いと感じた方も多いでしょう。

早く慰謝料をもらって新しいスタートを切りたいのだが、慰謝料は支払われない。慰謝料の金額も決まらないというケースをよく聞きます。なぜなのか、どうすれば早く慰謝料を手にすることができるのでしょう。いくつかのパターンに分けて考えましょう

弁護士の資質に問題が有る場合。

あまり多くのケースとは言えませんが、実際にある話です。ご自分の選んだ弁護士だけは大丈夫、という考えは持たない方が良いでしょう。働かない弁護士は現実に存在します。人と争いたくないなどと広言して、依頼者の相談を放っている弁護士です。

事務所の維持費などで困窮している弁護士もいます。大金になる相談にはまじめに乗りますが、少額の慰謝料請求事案などは忘れているかもしれません。このような弁護士を選んでしまった場合、時間ばかりがかかります。お金を次々と請求される事はあまりないと思うのですが、とにかく仕事をしていないので、慰謝料が相手方から支払われることもありません。

別の弁護士に相談するしかありません。離婚の際の慰謝料請求の場合五、六年間も進展が無いというケースもありますが、この場合は一概に弁護士の資質に問題が有るとは言い切れません。慰謝料請求の事案によってさまざまなパターンがあり、それぞれに時間がかかってしまう問題を抱えているのです。

相手側に経済力が全くない場合。

無い袖は振れません。大変にお気の毒ですが、慰謝料をいただくことは難しいでしょう。あきらめて前を向いて生きていくことを考えた方が良いかもしれません。泣き寝入りということになってしまいますが、このような話が無いわけではありません。

例えば、暴走車と正面衝突して大怪我を負った場合の話です。加害者も大怪我を負っており、加害者に経済力のある身寄りがいなかった場合には、慰謝料を請求する本人がじぶんでかけている保険で補う程度しか出来ないでしょう。

被害者女性はおよそ三か月入院ののちに、顔面の形成手術を数度受けました。彼女は当時の勤務を辞めました。彼女の車は即刻廃車となりました。数度の顔面形成手術で貯金は底をついたそうです。

相手側の人格が破たんしている場合。

良いアドバイスができればよいのですが、この場合、かなり難しいといえます。あなたの依頼した弁護士はあなたの味方です。相手側の弁護士はあなたの味方とは言えませんが敵ではありません。あなたに打撃を与えるために代理人になっているわけではありません。

相手側の人格が破たんしていて、あなたに打撃を与えたいと考えているような場合には、早急に慰謝料をもらいたいと考えても可能性は極めて低いです。相手本人と相手側の弁護士の間に意思の疎通はうまく行っていないでしょう。

時間が経つうちに相手が弁護士を変える場合もあれば、弁護士が嫌気がさし辞任するということも珍しくありません。ふりだしに戻ります。元夫の暴力・不貞・浪費による慰謝料請求で、元夫側から妻の暴力・不貞・浪費を理由とする慰謝料請求がなされたケースがあります。

どうやら元夫の人格が破たんしているようなのですが。この件は当時進行中で、足かけ6、7年にもなる事案です。原告である元妻の代理人弁護士は元夫の人格破たんが重度であることから、元妻にこれ以上は争うのを止めた方が良いとのアドバイスをしていたそうですが、私が聞いた時から一年以上経過しています。

その後どのようになったのか聞いてみたいと思います。

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相手側に経済力はあるが支払いをしぶっている場合。

慰謝料を請求する側と支払う側では考えが180度違う場合もありえます。

現在、大相撲の元横綱を相手におよそ三千万円の慰謝料請求を現役力士がしている事は皆さんご存知でしょう。

これに対して元横綱側は二ケタほど違う慰謝料を支払うつもりだったといいます。さすがに二ケタも違っていれば話はまとまるはずがありません。請求する側とされる側で考えが食い違っている場合には代理人として弁護士が選任される場合がほとんどでしょう。

お互いの言い分が真正面からぶつかるケースです。弁護士はお客さんである依頼人の考えを第一に考えます。お客さんがいなくなれば弁護士は生活していけなくなります。その意味で弁護士は客商売の職業とも言えます。弁護士の豊富な経験をもとに問題の妥当な落としどころを見つけて、早期解決してあげるのが依頼者のためになるのですが、依頼者があまりにも頑固で、弁護士の誘導を全く耳に入れない場合もあります。

このような場合には、和解による早期解決は望めないでしょう。裁判で決着をつけるしかなくなります。どのような事由により慰謝料を請求するかにもよりますが、離婚のような場合には元の夫婦双方が深く傷つくケースも見られます。

双方があまり傷つかないように解決してあげるのも弁護士の腕の見せどころなのですが、いざ裁判になってしまえば数年はかかります。その間に体調を壊さないようにしてください。

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相手側に支払う意思はあるが経済力が乏しい場合。

相手側が慰謝料を支払うのは仕方ないと思っても、経済力に乏しい相手では慰謝料をもらうことが難しくなります。和解の場合でも裁判の場合でも慰謝料をもらう勝訴判決をもらってもその後の金銭の支払いが無ければ絵に描いた餅になってしまいます。

このような場合、相手側の人々には気の毒とも言えますが、いくつかの手段を考えましょう。まず経済力に乏しい相手ですから一括で支払ってもらうのは無理でしょう。もちろん一括が可能ならばベストですが、相手を苦しめるのが主目的ではないはずです。

目覚めが悪くもなります。ひとつ大きな心でゆるしましょう。ただし、相手側のどなたかに保証人になってもらいましょう。保証人になっていただく場合には公正証書という書式で作るのが良いです。公証人役場にいって作成しなければならない書面ですから、多少の費用は掛かります。

しかし、この公正証書という書面は、一般的に作られている保証書とは大きく違って、実効力を持った書面です。ぜひとも用意しておくべきです。

弁護士に頼んだとしても慰謝料の支払いは遅いものだと覚悟すべし。

たとえプロである弁護士に依頼したとしても、慰謝料は実際に相手側が支払ってくれなければ意味がありません。相手側にも様々な性格の人が存在し、それぞれの考えも違います。事実の解釈の仕方も人によって異なります。

慰謝料の金額・支払時期はあなたの予想とは大きくかけ離れたものになることもしばしばです。人を呪わば穴二つといいます。あまりに強く人を憎む心は捨てましょう。